音楽を活かす。

認知症の方への音楽療法について、熊本大学医学部脳神経内科の安東由喜雄先生が、すてきな映画のお話とともに綴っておられます。
「寝ても覚めても」-認知症の音楽療法-

音楽が脳の中でどのように作用するのかを解説していただいています。音楽持つの良い面、そしてまだまだ研究されなければならない課題についてもご指摘いただいています。

ここでのお話は、音楽は「刺激」であるという前提なのですが、生理学的に考えると物理的な「刺激」である音楽(もちろん、安東先生は心理的作用についても触れておられます)を、単なる「刺激」として私たちは受け止めているのでしょうか。

音楽は目に見えない、その場で体験したことは形でとどめることができないのです。録音や録画をしても、その時感じた瞬間的な体験は二度と再現できません。

私たちの歌声カフェでは、いつも最後の曲として「ふるさと」を歌いますが、参加者の方に指揮をお願いしています。その日に感じたことが自然と振られる手に表れ、毎回違う表情の「ふるさと」が完成します。指揮によって、スタッフの演奏も変わります、というより、自然とその方向へ誘われるという感じなのです。録音してみると、同じように聴こえるのかもしれませんが、そこで生まれる体験は、その日にいらした皆さんとしかできないことです。

認知症の方も、病気や障がいがあってもなくても、共有できるものが音楽の中には含まれています。物理的な「刺激」と表現されるものには含まれない、音楽のその場性を大切にしながら、音楽と向き合いたいと思っています。

音楽は長期記憶と結びつきやすいという特性にかけて、認知症の方に初恋の人に会ってもらうと活性化するのではないか?と安東先生は結んでおられます。初恋っていつまでも特別なものですよね。初恋の人に直接会えなくても、思い出の曲で初恋の頃の気持ちへと誘うことはお手伝いできるかもしれません😄♡

歌声カフェstaff🍊

歌声カフェ~八代市のオレンジカフェ~

熊本県八代市のオレンジカフェです。 音楽を楽しみながら アンチエイジング(若返り)! 音楽療法士が様々な音楽の楽しみ方を ご提案します。 LINEでもお知らせを配信しています☆*。 https://line.me/R/ti/p/%40bgh2760u 認知症に関するご相談の窓口も設けております。